1983年アルフィー遂にシングルヒットを飛ばすか?
当時は頭にTHEが付かなかった日本が誇る御長寿バンドALFEE 7枚目のオリジナルアルバム ALFEE'S LAW (アルフィーズ・ロー)
これは最初に買ったのがLPレコードでのちにCDで購入し直しました。もちろん今でもアナログ盤も所有してます。
このアルバムはグループがフォーク→ニューミュージックというイメージからさらにロックバンドへシフトチェンジしようとしていた時期の作品で、年々すこしづつ強くしてきたロック色を一気にハードなものに変えるきっかけとなったグループ初の武道館公演、これを控えていた時期にレコーディングされたこともあり1曲目からかなり力の入ったHM感が強い。
前作のアルバム ALFEE と比べても1音目のインパクトが違います。
初シングルヒットとなる メリーアン はすでに発売されておりこのアルバムには別バーションで収録しています。
この曲はじわじわとヒットチャートを上がってきており本格的にヒットしたといえるのはこのアルバム発売以降となります。
その印象的な1曲目「ジェネレーションダイナマイト」というとんでもないタイトルのハードロックナンバーですが、当時としては珍しくミュージックビデオが存在。この曲がアルフィーの最初のMVだったと思います。
アルフィー初の武道館公演の入場者全員に配られたビデオテープ(VHSとベータ半々)に入ってたもので、その後バンドはメリーアンのヒットでブレイクし、のちに「ALFEE HISTORY」というビデオに収録されリリース(ただしフルコーラスではない)83年かぁ、我が家にはビデオデッキが無かったなぁ。
それより会場でVHSとベータの2択というのはどうなんだ?
ジェネレーション・ダイナマイト / ALFEE
今となっては笑ってしまうような演出ですが、当時のナイトレンジャーやボン・ジョビもMVの内容はこんな感じでしたね。
このハードなナンバーのイントロのギターリフは KISSの Gimme More に少し似ています。
また全体的な曲調やギターソロのバックは Rainbowの Kill the King を思わせます。
でもこんな曲TV番組で歌うアーティストは当時日本には居なく、記憶違いでなければNHKの音楽番組レッツゴーヤングでアイドルに混ざってこの曲を演奏してました。
それとこのビデオでは普段アコースティックギターの坂崎氏が派手なドラミングを見せていますがこれはロックバンドイメージを出す為の演出上のもので、レコーディングではこの曲でもアコースティックギターを弾いています。(レコーディングでのドラム担当は当時TENSAW(のちにThe TOYS)の富岡義広さん)
2曲目の Mr.Romance も3声コーラスで歌われているが演奏は非常にハードです。
LPでA面にあたる5曲目のメリーアンまでの楽曲が特にハードなものが集まっており、この曲はギターソロもよい。
メリーアンはシングルとは違うアルバムバージョンでライブアレンジではこちらのアコースティックギターのソロパートの尺が長いほうが演奏されるのが普通。エンディングにはアコギとエレキで交互にギターソロを聴かせます。
イントロはよく言われる、ジャーニーに似てますけどね。
B面1曲目の 誓いの明日 は次のベストアルバム PAGE ONE -13 PIECES OF ALFEE に収録されるテイクと同じだと思われますが、なんかリバーブ感が向こうのほうが強く感じます。
マイケルシェンカーみたいなトラベリング・バンド もハードなナンバーで最初の頃良く聴きこんでいた曲です。
ハードながらメロディーもサビの展開もいいですね。最近ではこのような雰囲気の曲が少なく寂しく感じます。
ついでいうと当時はMV(ミュージックビデオ)じゃなくPV(プロモーションビデオ)という言い方が一般的でした。
今のようにTVで流れることなんか無かったしどちらかというとレコード店の店頭で流したりあくまでもプロモーション用に作られていました。
つまり「売れているアーティスト」ほどPVが必要なかったとも言えます。
このあとアメリカでMTVのブームが来て日本のアーティストも徐々にMV制作に力を入れるように変わっていきましたが、代表曲になったメリーアンにもそのあとのヒット曲 星空のディスタンス も、ちょうどその少し前でミュージックビデオがありません。
近年ではアビーロード・スタジオで、アナログマスターから96kHz/24bitのハイレゾクオリティで最先端デジタル・リマスタリングを施したというハイレゾ音源が、各音楽配信サイトで購入することができ、これはかなり音がイイです。